【意見書】《「ちゅらさん」7月11日の泡盛飲み比べシーンについての申し入れ》

《「ちゅらさん」7月11日の泡盛飲み比べシーンについての申し入れ》
2001年7月16日

《日本放送協会  宛》

 

主人公恵里の結婚をめぐって、父親が相手の若者に泡盛の飲み比べで勝負をせまるシーンがありました。結果、2人は飲み倒れて横になってしまいました。

泡盛は、アルコール分30?43%の強い焼酎です。それを2人はぐい飲み、桝、茶碗、お椀と、次々に飲み比べ、空になったビンが何本も並んでいました。2人が飲んだ量は、急性アルコール中毒で死んでもおかしくはない量でした。

主婦連合会の会員が、貴協会に電話で抗議したところ、「沖縄では泡盛は水で薄めて飲む。あの飲み比べでもそれを前提としている」との説明があったとのことですが、画面からは水で薄めていることは分かりませんでした。

しかも、一升瓶から直接注いでいるシーンがあることから、沖縄の風習を知らない大多数の視聴者はストレートで飲んでいると思ったと思われます。また、薄めていたとしても、アルコール類の飲み比べの危険性は同じです。

特に、医師である文也(若者)が、何の疑問もなく、泡盛の飲み比べをしたことは、医師としてあるまじき無謀な行為です。

主婦連合会は、これまでイッキ飲み防止連絡協議会、アルコール薬物問題全国市民協会などと共に、イッキ飲み・イッキ飲ませの犠牲者を出さないための活動をしてきました。7月11日のこのようなシーンは、私たちの努力に水を差すのみならず、イッキ飲みによる新たな犠牲者を生み出しかねません。

NHKホームページの「連続テレビ小説ちゅらさんをご覧下さっている皆様へ」の説明では到底納得できません。

NHKは「ちゅらさん」の番組前後において、7月11日の安易なイッキ飲みシーンについて謝罪するとともに、急性アルコール中毒の危険性を知らせることを求めます。