【要望書】《東京箱根往復大学駅伝競走のCMに関する要望書》

《東京箱根往復大学駅伝競走のCMに関する要望書》
2000年2月25日

昨年同様今年もサッポロビールがスポンサーとなり、1月2・3日に東京箱根往復大学駅伝競走(以下、箱根駅伝)が行われました。「箱根駅伝」は、午前8時にスタートし、すべての行程が中継されます。貴社のCMは、今年も酒の業界団体の自主基準である「酒類の広告・宣伝に関する自主基準」を守ることなく、午前中から放映されました。この基準は、1998年に業界自らがアルコール問題への配慮から決定したはずです。自ら決めた自主基準を守れない貴社に対し、大きな疑問を感じます。

 箱根駅伝は、新春の恒例として毎年全国の子どもから高齢者まで視聴し、昨年末から年始にかけてのテレビ番組の視聴率は、第2位だったと公表されています。視聴率が高い番組だけに、スポンサーの責任は重大です。先進国には、未成年者への影響に強さを考えて酒類メーカーがスポーツ・イベントの冠スポンサーになることを禁じている国もあるのです。それだけ慎重な配慮が必要であるということで、貴社には酒類メーカーとしての社会的責任を深く自覚していただきたいと思います。

 私たちは、以下の事項を要望します。


1.自ら決めた「酒類の広告・宣伝に関する自主基準」を守ること

2.未成年者もいる選手のゼッケンに酒類メーカー名を記載しないこと