2012年9月12日
消費者庁長官 宛
TPPには参加しないでください
主婦連合会
政府はTPP(環太平洋経済連携協定)への参加の意思を明確に白紙撤回してください。
TPPに対しては私たち消費者団体や、農畜産漁業・生産者をはじめ、医療関係者、中小企業、流通小売業者まで、各界で幅広い反対意見があります。TPPに参加すると、関税撤廃のみならず、非関税障壁と見なされる各種制度も撤廃となります。日本の産業構造を大きく転換させ、地域経済崩壊の可能性も指摘されています。
特に、消費生活に関連しては、食品の安全基準の緩和・撤廃、農薬残留基準の設定プロセスの緩和、食品添加物の新規許可、環境保護規制の撤廃、国民皆保険制度に基づく日本独自の医療保険制度の後退など、生活の根底を覆す規制緩和策が相次ぎ導入されることが指摘されています。外国企業が日本の規制制度について貿易障壁にあたるとして撤廃を求め裁判が提起されることも保証されています。
TPPは、これまで多くの消費者団体が長い間の連帯運動で勝ち取ってきた諸制度・成果をいっきょに覆し、本来は消費者を保護する諸制度を貿易推進を目的に撤廃へと導きます。このようなTPPに参加することは、地域経済、消費生活をいっそう困難な状況に陥れることとなります。
消費者庁は、TPP参加による消費生活の深刻化を警告し、政府への適正な働きかけを実施されることを求めます。
以上