2022年2月2日
経済産業大臣宛
主婦連合会
高圧ガス(石油精製・石油化学コンビナート)の
産業保安に係る規制の見直しにあたっては
安全性の後退が起こらない制度設計を求めます
石油コンビナートでは毒性や可燃性のある多種多様な高圧ガスが大量に使われており、ひとたび事故が発生すると周辺住民や従業員の生命、身体、財産に、取り返しのつかない深刻な損害を与える可能性があります。そのため、高圧ガスによる災害を防止し、公共の安全を確保することを目的として高圧ガス保安法が定められ、高圧ガスを扱う事業者に法規制がかかっています。
そのような施設でありながら、1970年代に稼働を開始した我が国の石油コンビナートは、約半世紀の歳月の経過により設備も老朽化し、高齢化によって保安人材の確保も困難になっていると伝えられています。首都直下地震や南海トラフ地震の発生が危惧される現在、高圧ガスの保安検査体制を見直すにあたって以下のことを要望します。
記
1.国民の安全を第一に据え、規制緩和によって安全性がいささかも損なわれないこと。
2.新たな認定制度による審査については、事業者まかせで骨抜きになることのないよう、認定の質を担保すること。
3.テクノロジーの活用自体が目的化することのないよう、安全を最優先とした制度設計がなされること。
4.保安に関する最終責任の所在を明らかにすること。
以上