2022年7月22日
声 明
わたしたちは安倍元首相の国葬に断固として反対します
民主主義を守り抜くためにこそ国葬の復活はあり得ません
主 婦 連 合 会
岸田文雄首相は、安倍晋三元首相の国葬を実施すると発表しています。そして国葬を執り行うことにより「民主主義を断固として守り抜く決意を示す」ことがその意義であると発言されています。
しかしながら、この決定には異議があります。国葬を執り行うことこそが民主主義の精神に反しています。法的根拠もなく、国会での議論も国民への説明もなされず、多額の国費を投入して国葬を行うことが、何故民主主義を守ることになるのでしょうか。
国民は今、エネルギー・食料品の価格上昇や、収束の見えない新型コロナによる社会の疲弊に、生活基盤が大きく揺らいでいます。日々、大きな不安の中にいるわたしたち国民が政治に求めるのは、今日、そして将来にわたり、安全・安心に暮らしていくことのできる公平な社会であり、そのための政策とその遂行です。
選挙の街頭演説中の銃撃で命を落とされた安倍元首相の事件は本当に痛ましく、二度とこのようなことがあってはなりません。心からお悔やみ申しあげます。再発防止のためには、事件の背景を調べ、社会の歪みを正していくことが重要と考えます。
一方、解明を見ていない元首相に関連する疑惑については、悲劇的な死とは切り離し、引き続き、政治の公正性と透明性を取り戻す観点から、詳細な調査と真相究明、そして必要な是正措置がとられることを求めます。
私たちは、日本の政治が真に民主主義の精神のもとで行われていくことを心から願っています。戦前の価値観に逆戻りするかのような国葬という儀式に、わたしたちは断固として反対します。
以上