【パブコメ】《消費者保護ルールの在り方に関する検討会報告書 2021(案)に対する意見》

申し入れ・要望

2021年8月17日

総務省総合通信基盤局電気通信事業部消費者行政第一課 宛

主婦連合会

消費者保護ルールの在り方に関する検討会報告書 2021(案)に対する意見

・広告表示の適正化について
頭金、学割など一般の感覚と異なる広告表現は消費者の誤認を招くおそれが大きいことから、適正な表示となるように対応してください。

・電話勧誘における課題について
Do Not Call制度の導入や不招請勧誘の禁止を検討し、消費者被害を減らす方向と便利で自由な市場になる方向との両方を進めてください。

・ウィズコロナの時代における利用者対応の在り方
Webでの契約や解約、事業者の乗り換えなど、IoT サービスの進展に関して生じ得る消費者保護の具体的課題についての洗い出しを引き続き進め、消費者が安全安心に通信を利用できるように努めてください。また、乗換時に自分が使用している端末が乗換先で利用できるか否かは重要な情報であるため、対応端末の情報提供の義務化をしてください。

消費者トラブルの解決に関する更なる手法
・期間拘束契約の在り方
固定通信については、長期にわたる拘束期間や高額な解約違約金の契約がみられます。消費者がより自分のニーズに合った契約に変更したり、転居などやむを得ない事情で解約することがあることから、現時点において期間拘束が24カ月以内、違約金の上限として利用料金1か月を設けることに賛成します。これについては、今後の状況に応じて適宜見直してください。

・解約の誤認や解約忘れについて
消費者が契約しているサービスの情報についてすべてを把握することが望ましいが、契約内容が複雑であることから、難しいのが現状です。サービスの円滑な利用とともに、一定期間利用がない場合の通知や複数のサービスについての解約の意向の確認など、事業者が消費者とのコミュニケーションを講ずることについて検討をしてください。

・苦情相談の処理の在り方
通信関係の苦情は、通信技術の進展が早いことや契約内容が複雑であることから専門的な知識が必要です。また、苦情一件当たりの被害金額が比較的定額であることから、裁判制度にはなじみません。そのため、ADRなど通信分野に特化した苦情処理の専門機関の設置を求めます。総務省において、苦情相談の処理の在り方について検討するタスクフォースを設置することに賛成します。

以上