2016年11月1日
私たちのくらしを根底からゆるがすTPP 承認案・関連法案の廃案を求めます
主婦連合会
TPP(環太平洋経済連携協定)の承認案・関連法案が衆議院で審議されており、まもなく採決されると報道されています。
主婦連合会は、TPPは私たちのくらしを根底からゆるがす協定であり、消費者の安全・安心、公共の利益よりも、大企業や投資家の利益が優先される協定であると考え、強く反対を訴えてきました。
特に食の安全に関しては強い懸念があります。TPPに批准した場合、遺伝子組み換え作物や技術、成長ホルモン剤、農薬等の使用に関する各国独自の制限や表示を取り入れようとすれば、それが確実に有害であることを証明する責任が押し付けられ、立証できなければ自由化・規制緩和が進むと考えられます。各国の実情や風土、文化に裏付けられ、予防原則に立ち、消費者の運動によって整備されてきたルールが軒並み切り崩される事態が予想されます。また安価でなだれ込む輸入農産物による農業への打撃や医療分野等への影響も心配され、現在までの政府の説明で到底納得できるものではありません。
最低限の手続きとして協定文、関連文書をきちんとすべて提示して幅広い議論に付す必要がありますが、政府の情報開示や国会の審議は極めて不十分であり、国民の理解も全く進んでいません。大手新聞社の実施した世論調査でも、「今国会にこだわらず慎重に審議すべきだ」との回答が多数です。この状況で強行採決をすることは到底容認できません。
主婦連合会は改めて、TPPの批准に断固反対を表明し、承認案・関連法案の廃案を強く求めます。
以上