2026年 10月 21日
キリンビール株式会社 代表取締役社長
アサヒビール株式会社 代表取締役社長
サントリー株式会社 代表取締役社長
サッポロビール株式会社 代表取締役社長
ビール酒造組合 会長
主婦連合会
消費者の信頼を裏切る重大な疑惑
大手ビール4社の価格カルテル疑惑に強く抗議します
公正取引委員会は10月7日、ビール大手4社がビール類の出荷価格の改定時期や値上げ幅などを事前に調整する価格カルテルを結んでいた疑いがあるとして、独占禁止法違反の疑いで犯則調査権限に基づく強制調査に着手したことを明らかにしました。4社は国内のビール類市場で圧倒的なシェアを占めています。今回、長年にわたり組織的な価格調整を行ってきた疑いも指摘されており、消費者にとって極めて重大な問題です。仮に価格カルテルが行われていたとすれば、消費者の信頼を失墜させる裏切り行為であり、物価高にあえぐ消費者から更に不当な利益をあげ、消費者の権利を侵害する重大な背信行為です。
また、価格カルテルが事実であれば、消費者庁が提唱し各社が推進する「消費者志向経営」の理念に真っ向から反するものです。
10月7日以降もビール4社は人気俳優陣を大々的に起用したCMを流し、何事もなかったかのように宣伝を展開していますが、今回の疑惑について消費者に対する十分な説明はなされていません。
今年6月にはアイスクリームの価格カルテルの疑いで、大手食品企業6社に立入検査が実施されたばかりですが、今回のビール大手4社に対しては、刑事告発につながる可能性もある犯則調査権限に基づく強制調査が行われています。これは、公正取引委員会が重大な独占禁止法違反の疑いを重く受け止めていることを示すものです。
ビール酒造組合は、公正競争規約の運用を通じて公正な競争を確保するという自らの役割を改めて認識し、10月13日付、主婦連ほか2団体の連名による「公共交通機関における大規模なビール広告の展開についての申し入れ」に記載したように社会に対する適切な組織活動を要望します。
上記に鑑み、次の点を求めます。
記
- 大手ビール4社は、日本を代表する食品企業であることを自覚し、今回の価格カルテル疑惑について、消費者に対して事実関係を真摯に説明すべきです。違反が確認された場合には、その原因と責任を明らかにして謝罪するとともに、実効性のある再発防止策を示すべきです。
- ビール酒造組合は、公正競争規約の運用を通じて公正な競争を確保するという自らの役割を改めて認識すべきです。組合の会合に関連して価格調整の協議が行われていた疑いが報じられていることを重く受け止め、組合としての管理・運営上の問題の有無を徹底的に検証し、消費者の信頼回復に向けて実効性のある再発防止策を示すべきです。
- ビール酒造組合は、今回の事態を契機として、消費者に対する社会的責任を改めて認識し、飲酒に伴う健康上・社会的なリスクの周知徹底を図るとともに、酒類の広告・宣伝に関する自主基準の遵守を徹底すべきです。また、テレビCMやテレビ番組における過度な飲酒を助長する描写などについても、是正と適正化に向けた実効性のある対策を講じるべきです。
以上
