2023年7月12日
内閣総理大臣
デジタル大臣・消費者担当大臣
厚生労働大臣
消費者庁長官
消費者委員会委員長 宛
改正マイナンバー法を廃止し
現行健康保険証を存続させることを強く求めます
主婦連合会
マイナンバーカードをめぐる深刻なトラブルが次々と明るみに出ているなか、現行健康保険証を2024年秋に廃止させるとするマイナンバー法等改正案が6月2日に成立しました。
別人の情報が紐づけられているなどの相次ぐトラブルは被害者に不便と不利益を与え、多くの国民を不安にさせています。地方自治体や医療現場にも混乱を来たしています。
本人による申請を基本とするマイナンバーカードと健康保険証の一体化は、認知症患者や体の不自由な方など健康保険証(マイナ保険証)の取得が困難な人を生み、国民皆保険制度の破綻をまねく恐れがあります。これは生存権を保障する憲法25条の精神に反しています。
行政のデジタル化に当たっては、真に国民の生活を豊かにすることが前提であり、国民の懸念や不安にきちんと向き合うことこそが政治の役割です。国民を置き去りにした早急なデジタル化の推進は、政府への信頼を損なうことに他なりません。
改正マイナンバー法を廃止し、現行健康保険証を存続させることを強く求めます。
以下の通り意見を述べます。
記
1. 改正マイナンバー法を廃止し、現行の健康保険証を存続させること。
2. マイナンバーカードをめぐる様々なトラブルについて、徹底的に原因を解明し、再発防止策を講じること。
3. マイナンバー制度をめぐるトラブルの被害救済の仕組み、プライバシー権を保障するための制度を政策的に検討し確立すること。
以上