【意見書】《福島第一原発汚染処理水の海洋投棄の再考を求めます》

申し入れ・要望2021年2月8日

菅 義偉 内閣総理大臣
梶山 弘志 経済産業大臣、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)
小泉 進次郎 環境大臣、内閣府特命担当大臣(原子力防災) 宛

福島第一原発汚染処理水の海洋投棄の再考を求めます

主婦連合会

 2011年3月11日に発生した東日本大震災、その後の津波による東電福島第一原発事故から10年目を迎えます。
東京電力は、福島第一原発内の汚染された土をはぎ取り地面を舗装するなど除染作業を進め、現在は、防護服を着用する必要がないエリアが第一原発全体の96%になっていると聞きます。作業環境は改善されましたが、10年という年月が経過しても廃炉の困難さは変わらない状況で、しかも毎日170トンの汚染水が発生しつづけています。
東京電力福島第一原発の敷地内にたまり続けているトリチウムを含む汚染水の処理方法について、2020年2月経済産業省の小委員会が基準以下に薄め海洋放出することを有力視する提言を公表しました。東電が「二次処理する」とした実証試験は、昨年9月にはじまり12月24日に二次処理性能確認試験結果終報が出され、今後、分析の手順やプロセスを改善していくとしていて、海洋放出を前提とした話し合いが継続されています。
しかし、海洋放出に対しては、経産省が行った公聴会や意見聴取会でも反対の声が多数寄せられ、福島県内の自治体の決議、漁業団体からの要請、一般からの署名でも海洋放出反対の民意が示され、海洋放出については諸外国も注視しています。
日本も批准している「国連海洋法条約」では「いずれの国も、海洋環境を保護し及び保全する義務を有する(第192条)」としています。時間がたてば半減期12年でトリチウムなどの放射性物質が減っていくこと、「大型タンクによる陸上での保管」あるいは「モルタル固化による処分」が、既存の技術によって確実に対処できる望ましい方法という専門家の意見に耳を傾け、陸上で長期にわたって責任ある管理・処分のできる方法を、是非、今一度検討してください。また、今からでも福島第一原発の敷地の外にタンクを増設することについて、地元と真摯に向き合い相談してください。
世界を震撼させた福島第一原発の事故から、10年をかけ復興のために積み重ねてきた努力が無にならないような原発廃炉対策を求めます。

以上