《発泡酒「ダイエット<生>」に関する申告書》
2001年9月27日
《公正取引委員会 宛》
サントリー株式会社のホームページによると、発泡酒「ダイエット<生>」を2001年10月10日に発売する予定とのことです。同社のホームページにはカロリー50%カット(当社発泡酒比)と掲載してあります。しかし、発泡酒「ダイエット<生>」という名称・表示は、あまりにもストレートに「ダイエット」を謳っており、消費者に<いくら飲んでも太らない>、あるいは<痩身効果がある>という印象を与えます。また、ダイエットという言葉によって、健康へのリスクを伴うアルコール飲料であることを忘れさせ、あたかもヘルシーであるかのような印象を与えかねません。
よって同商品の名称・表示は、消費者を誤認させるものであり「不当景品類及び不当表示防止法」第4条に違反すると考えます。公正取引委員会がこれらを調査し、排除措置をとられることを求めます。
調査の結果をご連絡いただきたいと思います。
【申告に当たっての現状について】
最近、特に若い女性はやせているにもかかわらず、異常なほどダイエット志向が強く、大きな社会問題になっています。また、アルコール飲料は致酔性・依存性の特徴をもつ商品であり、飲酒による障害(急性アルコール中毒、飲酒運転・転落などの事故、肝臓障害など慢性疾患、アルコール依存症など)も多々あります。そして、女性のアルコール依存症者の多くが摂食障害を合併しているのです。消費者にいくら飲んでも太らない等、痩身効果があるという印象を与えるアルコール飲料を製造・販売することは、酒類メーカーの責務である「飲酒によるリスク情報提供」に反すると考えます。